太魯閣渓谷
人生で1度は行きたかった台湾東部に位置する花蓮の太魯閣渓谷(タロコ)にようやく訪れる事ができた平成最後の冬。
太魯閣渓谷とは太魯閣国家公園内にある立霧渓が大理石の岩盤を侵食して形成された大渓谷のこと。
奇妙な形をした珍しい岩々と水の美しさで台湾の中でも人気の観光地の1つです。
太魯閣(タロコ)の語源は太魯閣族の連なる山々を意味する「Truku」から来てきます。
そして日本統治時代に日本人が原住民にこの場所の名前を訪ねた時に「Truku」と答え、日本語でもそのままタロコと呼ばれるようになりました。
また中国語では「Taì lǔ gé」と言い、英語では「Taroko」。
原住民語、中国語、日本語、英語が同じように発言する地名は台湾でも珍しい場所です。
行きは台北から飛行機で夜に到着し、翌日夕方には列車で台北に戻るというまさに弾丸の花蓮観光。
限られた時間の中で最も有意義に過ごせる方法を考え、朝から太魯閣に行く貸切ツアーを申し込む事に。
このツアーを選んだ理由は、自分で行きたい場所をプランニングできるという事。
貸切なので気兼ねなく見てまわれるという事。
何より現地でタクシーを貸し切る相場より安価であるという理由です。
中国語を喋れるので現地タクシーでも、もしかしたら値切れるかな?とも考えたのですが時間がない中の観光なので時間も勿体なく最初からツアーを申し込む事にしました。
ツアー申し込み
私が申し込んだのは多くの台湾観光ツアーを取り扱ってるkkday。
【花蓮・太魯閣(タロコ)貸切チャーター車半日 / 1日ツアー】
コースは半日の4時間と1日の8時間から選べ半日コースは3〜4つ、1日コースは最大で7つの行き先を自分で決める事ができます。
ツアーを申し込む時に行き先を事前指定できるというのも申し込んだポイントの1つ。
太魯閣国家公園内には何箇所も見所がある他、ツアーでは綺麗なコバルトブルーの海が広がる七星潭もコースに組み込む事ができます。
太魯閣エリア
・九曲洞
神秘的な自然の芸術と高く険しい地勢を見る事ができる太魯閣で最も美しいと言われてる場。
ただし現在は落石が発生しやすいため、歩道全線は封鎖されています。
・長春祠
中部東西横貫公路建設工事中に殉職した212名の霊が祀られている場。
「天梯(天のはしご)」とよばれる高い場所から立霧渓の曲流が一望できます。
・寧安橋
長春祠から約2km先に位置する壮大な自然の中にかかった鉄骨構造の吊り橋。
By: Alexander Synaptic
・燕子口
岩壁に多くある小さな洞穴は地下水と立霧渓の水流の浸蝕が生み出したもの。
その形状から燕が巣を作っていたという言い伝えから燕子口という名がついた。
・清水断崖
日本統治時代に岩肌をくりぬき道路(蘇花公路)を作った結果誕生した台湾八景の一つ。
トルコブルーの海と、片麻岩と大理石の90度に切り立った崖はまさに壮観。
天祥エリア
・天祥
宿泊や飲食の施設が集中している場所でランチにぴったりの場所。
・慈母橋
渓谷にかかる赤い総大理石造りの橋。
・緑水【岳王亭】
中国南宋の武将「岳飛」が名前の由来。
立霧渓には吊り橋がかかり、位置が高く立霧渓谷を見ていると思わず足がすくみそうになる程。
半日ツアー
今回私は半日ツアーで長春祠→岳王亭→燕子口→七星潭を巡るコースをリクエストし申し込みをしました。
歴史と絶景を存分に体感できると思う場所を選択。
金額は車1台分で約6,300円。この金額は為替レートによって若干前後します。
人数は1~4人まで乗車でき、プランには最大8名まで対応できる車両もありました。(半日で約9,000円)
それでは早速太魯閣ツアーの全貌をご紹介していきます!
タロコツアー出発!
太魯閣へは朝早くに出発のため、迎えは宿泊しているホテルに来てもらう事に。
事前にツアーのドライバーとはラインでやりとりし、車のナンバーの連絡や名前を連絡いただきました。
台湾だから時間ぴったりだろうなーという”台湾時間”で考えていたら、予定時刻の10分前に迎えの車がホテルの前に。
飲んでたコーヒーを置き、慌てて車へ向かう日本人・・・・。
車は台湾のタクシー。気さくな運転手が迎えてくれました。
綺麗で広々とした車で乗り心地は満足。
そのまま台北へ帰るのでスーツーケースはトランクに預けさせてもらいました。
最初の申し込みは長春祠→岳王亭→燕子口→七星潭の順でしたが、運転手さんに燕子口→岳王亭→長春祠→七星潭の方が効率よく見れるよ、と教えて頂きその通りに巡ってもらう事に。
太魯閣国立公園の入り口に到着すると、入り口で降りて写真を撮っておいで〜と。
一生懸命自撮り棒で撮影していたら、運転手さんが撮影してあげる、と仰るのお言葉に甘え一眼レフと携帯で撮影していただきました。さり気ない心遣いがとってもありがたい。
燕子口
そして最初の目的地燕子口へ。
燕子口を歩くにはヘルメットを借りる必要があるらしく、全て運転手さんに手続きして頂きました。
入り口に到着したら燕子口の終わりらへんで待ってるよ、との事でヘルメットを被りいざ出発。
大理石を人力で掘ったトンネルを歩き進んでいくと切り立った崖の両側の間隔が約16mと、峡谷の幅が最も狭く迫力のある美しい絶壁が目の前に迫ってきます。
燕が巣を作ったと言い伝えられているポットホールや渓谷を流れる水の美しさと見所は沢山。
トンネルを出てそのまま歩いて行くとさらなる絶景が広がります。
写真では伝えきれない迫力と美しさは太魯閣渓谷のハイライトと言っても過言ではない場所でした。
岳王亭
運転手さんと合流し、岳王亭へと向かいます。
石碑の奥へ入っていくと、岳王亭に到着します。
ですが私の目的はその目の前。
ここでは1人が通るのがやっとな吊り橋があり、小川から高い場所にかかります。
名前のない吊り橋は、8人以上は同時に渡る事ができません。
吊り橋を渡ると目に飛び込んでくる両側にある渓谷の壮大さに思わず息を飲みます。
エキサイティングなビューポイントにも大満足!
長春祠
次は太魯閣国家公園の入り口付近から見える長春祠へ向かいます。
撮影ポイントの中国様式の祠と滝が写真に収まる入り口付近で車を停め撮影時間をとってくださいました。
祠の下を落ちて流れる滝は「長春滝」と呼ばれています。
長春祠は中横公路の建設工事で殉職した労働者の霊を祭って1958年に建てられた伝統の中国式の廟。
長春祠の中に入ると仏像があり、側には殉職者の名前を刻んだ大理石の名簿が壁にはめ込まれています。
登りつめると、瓊楼と鐘楼に出ます。
212名の殉職された方々に哀悼の意を表し、太魯閣渓谷の旅を締めくくりました。
七星潭
最後は少し離れた場所に位置する七星潭。花蓮で最も美しい海岸線と言われてます。
目の前に広がる海はまるで別世界!
一度見たら忘れる事ができない大理石の美しい海岸とエメラルドグリーンとコバルトブルーのみごとなコントラストの海。
昼間も十分に美しいですが、夜には名前の由来にもなった北斗七星を見る事ができます。
浜辺は砂ジャリなので行く時の靴には気をつけて。また石を持って帰ったらNT$3000の罰金が科せられます。
訪ねてみて
七星潭からは台湾鉄道の花蓮の駅まで送ってもらいました。
最後の最後まで方向音痴な私に丁寧に道を教えてくれたり、写真も撮ってもらったりと太魯閣の素晴らしさを体感する事だけに集中する事ができました。
ツアーなどはあまり参加せず1人で自由に散策するのが好きなのですが、想像以上に広い太魯閣国家公園はツアーを申し込んで大正解。
運転手さんが丁寧に伝えて下さるので、中国語が分からない人でも十分に満喫できると思います。
そして何より太魯閣の絶景は生涯忘れる事ができない体験。
事前に写真を見ていたのですが、想像以上の素晴らしさ。
本当に写真には収まりきらないほどの美しさででした。
台北からアクセスしやすいので日帰りで行くことも十分にできます。
花蓮は原住民文化を知れる夜市などもあり、見所は他にもたくさん。
台湾リピーターさんは少し足を伸ばして花蓮に訪れてみれはいかがでしょうか?
台北から花蓮への移動について
花蓮へは飛行機で向かったのですが、これもkkdayで事前予約をして行きました。
他にも電車バスなどの移動手段があり、別のページで詳しく解説しています。
飛行機・電車・バス・ツアーの移動方法
電車の予約方法について
スポット情報
太魯閣国家公園
住所:花蓮県秀林郷富世村富世291号
電話:886-3-8621100~6
時間:8:30-17:00
HP:https://www.taroko.gov.tw/ja