世界遺産 パルテノン神殿へ行こう!
ギリシャ・アテネで有名な世界遺産と言えば「アクロポリス(パルテノン神殿)」。そしてアテネに訪れる方は必ず訪れるであろう人気観光地でもあります。人気観光地が故にとても人が多いので、しっかりと事前に情報を入手しておかないと長時間並ぶ事は避けられません。
でも並ぶ時間なんて勿体ない。その時間は世界遺産をじっくりと見る為のものだ!と世界遺産女子である筆者は効率の良いアクセス方法やチケット入手方法を何度か訪れ研究したので、その方法を余す事なくご紹介していきます!!
アクロポリスとは
まずアクロポリスとは高台に位置する都市の事です。このアクロポリスはいくつかの場所に存在しているのですが、有名なのはのはアテネのアクロポリスでしょう。アクロポリスの丘には、紀元前5世紀に作られたアテネの守護神であるギリシャ神話の女神アテーナーを祀るパルテノン神殿、アテーナー・ニケ神殿、ヘロディス・アッティコス音楽堂、エレクティオンなど複数の貴重な遺産が今も残ります。
実はアテネの数ある遺跡のうち世界遺産に登録されているのはアクロポリスの丘の中の遺産のみ。丘の下に位置する遺跡は世界遺産には含まれません。
参照:世界遺産プラス
アクロポリス:チケット
アクロポリスのチケットについては度々変更があるのですがこのページは【2019/06】の最新情報として掲載します。もし変更などの情報をキャッチしたらその都度このページに反映する予定です。
アクロポリスに入れるチケットは全部で2種類。
- アクロポリス単体チケット
- アテネ遺跡共通チケット(package ticket)
アクロポリス単体チケットはアクロポリスのみに入場でき、アテネ遺跡共通チケットは対象7箇所に入場する事ができます。
アテネ遺跡共通チケット
対象遺跡
- アクロポリス Acropolis
- 古代アゴラ The Ancient Agora
- ローマン・アゴラ Roman Agora
- ハドリアヌスの図書館 Hadrian’s Library
- オリンピエイオン ゼウス神殿 Temple of Olympian Zeus
- ケラミコスの遺跡 Kerameikos
- アリストテレスのリュケイオン Aristotle’s Lyceum
金額
夏季 4/1-10/31 冬季 11/1-3/31
- 夏季:30EUR
- 冬季:30EUR
半額割引割引
- 15EUR
*EU圏内65才以上の在住者か、EU以外の学校に通う学生限定
クレジットカード
どの遺跡も単体チケット、共通チケット共に現金か以下のクレジットカードで支払いが可能です。
VISA・MasterCard・AMERICANEXPRESS・V Pay・MaestroCard・ダイナース
有効期間
- 5日間
注意
1遺跡に対して1回のみ入場可能
購入場所
対象遺跡であればどのチケット売り場でも購入可能です。
補足情報
アクロポリスの表門には無料で荷物を預かってくれるクロークがあるので、もしホテルに荷物を預けられない時などに利用できます。裏門や他の遺跡にクロークはありません。
単体チケット
1箇所の遺跡のみを見たい時は遺跡ごとで単体チケットを購入する事ができます。
金額
夏季 4/1-10/31 冬季 11/1-3/31
アクロポリス Acropolis
夏季:20EUR
冬季:10EUR
18歳未満:無料
古代アゴラ The Ancient Agora
夏季:8EUR
冬季:4EUR
18歳未満:無料
ローマン・アゴラ Roman Agora
夏季:6EUR
冬季:3EUR
18歳未満:無料
ハドリアヌスの図書館 Hadrian’s Library
夏季:4EUR
冬季:2EUR
18歳未満:無料
オリンピエイオン ゼウス神殿 Temple of Olympian Zeus
夏季:6EUR
冬季:3EUR
18歳未満:無料
ケラミコスの遺跡 Kerameikos
夏季:8EUR
冬季:4EUR
18歳未満:無料
アリストテレスのリュケイオン Aristotle’s Lyceum
夏季:4EUR
冬季:2EUR
18歳未満:無料
無料条件
全遺跡18歳までの若者、EU圏内の学生は無料になります。
無料の場合でもチケットの引き換えが必要になるので、購入時にIDかパスポートを手提示してください。
半額割引条件
夏季はEU県外の大学生、EU在住及び65歳以上は全遺跡が半額になります。また、冬季割り引きは全員が対象です。
学生証の提示が必要になるのでお忘れなく。
クレジットカード
どの遺跡も単体チケット、共通チケット共に現金か以下のクレジットカードで支払いが可能です。
VISA・MasterCard・AMERICANEXPRESS・V Pay・MaestroCard・ダイナース
アテネ遺跡:無料日
年間を通じて、下記の指定日はアテネの全博物館や遺跡が無料になります。
もちろん入場料の高いパルテノン神殿も無料になるのでお得なのですが、無料日でもチケット引き換えは必要になります。チケット売り場は混雑するので時間に余裕を持って観光してください。
- 3月6日(メリナ・メルクーリ(前文化大臣)記念日)
- 4月18日(世界遺産の日)
- 5月18日(国際博物館の日)
- 9月最後の土日(ヨーロッパ文化の日)
- 10月28日
- 11月から3月までの毎月第1日曜日
アテネ遺跡:閉館日
7つの遺跡の閉館日は全遺跡共通しています。
- 1月1日
- 3月25日
- 5月1日
- イースターの日曜日
- 12月25日
- 12月26日
お得なチケットの買い方
アテネの遺跡の中で見たい場所が1箇所に限られている場合は単体チケットが1番お得と言えるのですが、何日か滞在し予定が決まってない方は共通チケットの購入をお勧めします。街を歩いていると突然遺跡が現れるので、ふらっと立ち寄り古代の空気を感じながらの散歩はここでしかできない素敵な経験。また混雑しているアクロポリスのチケット売り場をスルーして入場できるのもこのチケットの魅力です。
なのですが、冬季に限り単体チケットの購入がお得なのです。
共通チケットは殆どの日本人は夏季も冬季も30EURなのに対して、冬季は全ての遺跡の入場料が半額。つまり7遺跡全部に訪ねたとしても合計28EUR。共通チケットより2EURほど安くなります。
でも単体チケットのためにアクロポリスに並びたくない・・・そんな人の為に並ばずに購入する方法をご紹介していきます。
アクロポリス:並ばずに入場
ネット購入
1つ目の方法はネットでの事前購入する方法。購入できるチケットは各遺跡の単体チケット、そして共通チケットです。
www.etickets.tap.gr
購入方法は【Visitors】→【ATTIKA】→【行きたい遺跡】→【日付】→【時間】の順に選択していき【Continue】をクリック。
次のページで単体チケットか共通チケットか選択し、チケット枚数を入力し【Continue】。
最後にメールアドレスと国を選択し【Continue】を押すとクレジットカードの支払い画面に移動します。利用できるカードはmaster、MaestroかVISA。
支払い完了後チケットがメールで送られきます。QRコードが添付されているので、遺跡に入るときに入り口でQRコードをスキャンしてください。
注意として単体チケットは選択した日付のみ利用可能ですが、時間は選択した限りでなくても大丈夫です。共通チケットは最初に選択した日付から5日間有効期限があります。
事前に購入できるのは楽なのですがギリシャ語と英語のみのサイトなので、不安な方は現地での購入をお勧めします。
共通チケットを買う
2つ目の方法は共通チケットの購入の場合。
共通チケットをチケット売り場が全く混雑しない他の遺跡で購入してからアクロポリスに行けば並ばずに入場できます。勿論全部の遺跡で購入可能ですがアクロポリスから徒歩10分圏内にある古代アゴラやハドリアヌスの図書館が並ばずに購入できてお勧めです。私が訪れた時は1人も並んでいませんでした。
裏門で買う
3つ目の方法は単体チケットを購入の場合。
実はアクロポリスには大行列になる表門だけでなく裏門が存在します。この裏門にもチケット売り場がありここは比較的並ぶ事なくチケットを購入する事ができるのです。
そして最もお勧めする時間帯は早朝か夕方。早朝であれば殆ど人がいない遺跡を見る事ができ、夕方は昼間に比べ殆ど並んでいない事に加え、パルテノン神殿の奥に太陽が沈んでいくという神秘的な光景を見る事ができます。最も混雑する時間帯はお昼前後。どうしてもこの時間にアクロポリスに行く場合は裏門であってもチケット売り場で多少並ぶ事を考慮して向かってください。
裏門の場所はこちら[Map]
アクロポリ駅から徒歩2分で行け、アクセスしやすい場所にあります。
現地ツアーに参加
4つ目の方法は現地ツアーに参加すること。
日本語で事前申し込み可能なツアーに申し込んでおけば並ぶ事なく、また混雑を避けて見所に案内してもらえます。
遺跡情報
それぞれの遺跡についてご紹介していきます。
アクセスに記載してあるシンタグマ広場は空港バスが発着したりと、アテネの中心地とも言える広場です。
アクロポリス Acropolis
高さ150mの岩の丘の上にはアテネの主神アテナ女神をまつるパルテノンを中心とし、西側に入口となるプロピラエ城門、内域にはエレクティオン神殿などいくつもの神殿や建造物が残り、その歴史的価値は高くユネスコの世界遺産に登録されています。ドーリア式の最高傑作であるパルテノン神殿は荘厳な円柱が特徴ですが、現在は爆破などによる損傷を修復すべき補修作業が行われています。
エレクティオン神殿はイオニア式の代表建築で建てられ主にアテネとポセイドン、そしてアテネの息子とされる王エリクトニオスが祀られたとされています。特徴的なのは「カリアティード」と呼ばれる女神柱。ただしこれはレプリカで、現物は新アクロポリス博物館に5体、大英博物館1体展示されています。
シンタグマ広場から徒歩12分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:30)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:30)
古代アゴラ The Ancient Agora
「アゴラ」とは、古代において政治・経済・宗教・文化などの施設が集中した場所の事を言い、市民の集いの場所でもありました。
敷地内には紀元前416に完成したドーリア式神殿「ヘファイストス神殿」や、数あるギリシャの遺跡の中で完全に復元されたアタロスの柱廊博物館もこの遺跡の範囲に含まれます。この博物館では紀元前4000年から6世紀まで、古代ギリシャ時代の大理石の彫刻などが展示されています。
シンタグマ広場から徒歩12分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
ローマン・アゴラ Roman Agora
古代アゴラのすぐ近くに位置するローマン・アゴラは、ローマ時代初期に中心となったアゴラの遺跡です。
ローマン・アゴラの入口を入って最初に目に入るのは八角形の大理石造りの「神の塔 Tower of the Winds」。1世紀の天文学者アンドロニコスが建てたもので、それぞれの面は正確に8つの方角を指し示し日時計、水時計、風見の3つの役目を担っていました。他にも「バザール門」と呼ばれていたアテナ・アルケジェティス門やローマ式の公衆トイレの跡を見る事ができます。
シンタグマ広場から徒歩12分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
ハドリアヌスの図書館 Hadrian’s Library
ローマン・アゴラの北側に位置し、ローマ皇帝のハドリアヌスによって2世紀頃に築かれた。西側の入り口には古代ギリシャの建築様式の1つであるコリント式の柱が今も残ります。
ハドリアヌスは映画「テルマエ・ロマエ」で市村正親さんが演じていた皇帝です。
シンタグマ広場から徒歩9分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
オリンピエイオン ゼウス神殿 Temple of Olympian Zeus
オリュンポス十二神の中の最高神であるゼウスに捧げられた神殿は、ローマ帝国に建てられた神殿の中で最大の大きさを誇ります。ゴート族により破壊された事で現在は15本の柱のみ残っています。
シンタグマ広場から徒歩10分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
ケラミコスの遺跡 Kerameikos

ケラミコスとはギリシア語で「陶器」と言う意味で、ギリシア時代多くの陶工が居住した場所。
ケラミコスの遺跡は紀元前12世紀頃から1世紀頃までの古代墓地で、遺跡内の博物館では付近から出土した葬送モニュメントや陶器が展示されて、また定期的に発掘作業が行われているので将来さらなる発見がある事が期待されています。
シンタグマ広場から徒歩10分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
アリストテレスのリュケイオン Aristotle’s Lyceum

別名アリストテレスの学園(Aristotle’s Lyceum)。21世紀入り始めて一般公開された場所。
神域アポロン・リュケイオスの神殿があった場所に建てられたのでリュケイオン(Lykeion)と呼ばれ、「万学の祖」と呼ばれたアリストテレスが学園を開設、ギリシャ哲学、そしてギリシャ教育の聖地として今も残ります。歴史的価値は高いですが残されている遺跡は多くなく、共通チケットの中で最も見所が少ない遺跡です。
シンタグマ広場から徒歩11分
Open :夏季 08:00 – 20:00 (最終入場19:45)
冬季 08:00 – 15:00(最終入場14:45)
お勧めの遺跡は?
全部の遺跡を見るのも大変!という方に個人的にこれは見ておいた方が良い!という遺跡の順番をご紹介します。
まず外せないのは世界遺産アクロポリス。ここに行かずしてアテネは語れません。
そしてアクロポリスから徒歩で行ける古代アゴラ。今も美しい形で残されている「ヘファイストス神殿」の見応えは勿論のこと、この場所から見上げるパルテノン神殿に古代ローマ時代への想いを馳せずにはいられないでしょう。
せっかくならすぐ近くのローマン・アゴラとハドリアヌスの図書館も。見応えは同じくらい、規模は広くないのでちょっとした休憩に立ち寄るのもアテネならでは。ただハドリアヌスの図書館は外から殆どの遺跡が見渡せるので、チケットを買わなくても十分見応えがあります。
ゼウス神殿は少し離れていますが、歴史的価値が高くお勧です。ただゼウス神殿は個人的には上から見るのが最も美しいと感じました。もし上から見たい場合はアテネのホテル【アテネゲートホテル】がお勧め。このホテルではゼウス神殿ビューの部屋があるので部屋から遺跡を見渡す事ができます。
またパルテノン神殿ビューのお部屋もあります。そして朝食会場やレストランからは必ずパルテノン神殿を見る事ができるので、遺跡を楽しみたい方に一押しのホテルです。
もし時間があればケラミコスの遺跡。小さな博物館などそれなりに見応えはあります。
ただよほど学問に思い入れがなければアリストテレスのリュケイオンは時間が余ったら行かれる位で良いのかな、と個人的には思います。広場のような場所で見所はあまりありません。
回る順番は【アクロポリス】→【古代アゴラ】→【ローマン・アゴラ】→【ハドリアヌス図書館】→地下鉄M3( Monastiraki→ Kerameikos)【ケラミコスの遺跡】→地下鉄M3(Kerameikos → Syntagma)【ゼウス神殿】→【リュケイオン】が効率よく見て回る事ができます。
ランチは古代アゴラや図書館の付近に沢山お店が並んでいるので、その近くで食事をするのがお勧めです!個人的にはギリシャ料理のギロ・ピタが大好き!このギロ・ピタが美味しすぎるが故にギリシャにマクドナルドは両手で数えられる店舗しか出店していないのだそうですよ。
服装について
特にアクロポリスは大理石の上を歩くのでとても滑りやすく、また坂道が多いので歩きやすい靴をお勧めします。また高台に位置し太陽をさえぎる物も殆どないので日焼け止め、帽子やサングラスなどの日よけ対策を忘れないようにしましょう。またカバンはスリ対策で必ずチャックで閉じれるものがいいでしょう。
そして遺跡内では水やジュースなどは販売してないので、事前に飲んでおくか購入しておくかして脱水に気をつけて下さい。
アテネの旅行を予約
最後に
アテネといえば欠かせない遺跡巡り!事前に情報を知っておけばスムーズに時間の限り堪能する事ができます。
最後にアクロポリス付近のとってもインスタ映えなスポットをご紹介します!
アテネ:フォトジェニックスポット
アクロポリスの北側へ降りていった場所にある階段はとってもフォトジェニック。
ぶどうの棚が屋根になり、両サイドにはギリシャ料理のカフェやレストランなどが立ち並びます。
まるで絵本の世界♡とっておきの可愛くてフォトジェニックな場所へぜひ行ってみてくださいね!
行き方は階段にある人気のレストランを乗せておくので、参考にしてください。
Yiasemi:Mnisikleous 23, Athina